カッテレンできるかな

生活者、たった1人からはじめてみるおしどりマコちゃんのカッテレンの記録です。東三河の片隅からハミガキするように社会のことを考えて、半径5mを少しずつ変えてみたいと思います。

6/21(金)@静岡【文字起こし】(約1時間16分)

2019年6月21日(金曜日)14:00~@静岡市
プラムフィールドのお茶べりTeaTime(トーク1h16m/お茶会40m)

【   目   次   】
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※空き時間を見つけて少しずつ文字起こしを増やしていきます。 

▼ 原発に触れる限り一生テレビに出られると思うな(約6分)

▼ 日本の報道関係者が一生背負っていく十字架(約8分)

▼ 良く当たる記者、避けられてる記者がいる(約10分)

▼ 事故を起こした原発は、事故を起こしていない原発が1年間に放出する放射性物質の10倍を1時間で出している(約11分)

▼ 放射線管理区域の基準より、ずっと高いところで毎日農業しているのに…(約13分)

▼ 農家の被ばくはどこが対策を?農作物だけ大丈夫ならいいの?(約13分)

▼ ドイツの高校生に心配される日本の政府寄り過ぎるマスコミ(約15分)








原発に触れる限り一生テレビに出られると思うな (約6分)

(~前説略~)

みなさん、こんにちは!マコです!ケンです!おしどりです!どうぞよろしくお願いします-!ね(←ケン)ありがとうございます!ありがとうございます!(←ケン)あの金曜日のね、ハイ(←ケン)お昼と言う、あの、みなさん週末の、平日の週末のお忙しい時にありがとうございます。ね(←ケン)お時間いただいて。ホントにハイ。(←ケン)
私たちをおしどりと言いまして、普段あの漫才をね、しているんですけど、そう漫才師なんですね(←ケン)はい、2011年の東日本大震災とそして原発事故の後いろいろめちゃくちゃ取材を始めました。そうですそうです(←ケン)ま、原発事故に限らず色々取材始めましたけど、はい。そうね、はい。(←ケン)
静岡は時々、あの、「しょんないTV」というね、ええ、ええ、ええ(←ケン)はいあの、夜やってるテレビね、テレビ番組(←ケン)夜中やってる番組に、ハイハイ(←ケン)あのピエール瀧さんの話題のね、[会場笑い]ええ、ええ、ええ(←ケン)ハイ、はっはっはっは(←ケン)瀧さんの番組に、はあはあ(←ケン)時々出させていただいて、そうでしたね(←ケン)で、それで「しょんないTV」のね、あの収録の時、時々静岡に来てたんで、そうでしたよ(←ケン)、ね-!「しょんない」以来で、すごい懐かしいですね。そうですよね、有難いですハイ。(←ケン)はいはい。
で、あの-、ちょっとだけ自己紹介と、あ、でもどこからお話したらいいでしょうね、一応聞いてみましょうかハイ。聴いてみて(←ケン)今日はじめておしどりのこと、見て聴いて知りましたっていう方、どれくらいいらっしゃいますか?お--!有難うございます!ああ、嬉しいです!(←ケン)急いで手を下ろしてください!スゴイ!あ、もうこの手の数はね、伸びしろの数ですよ。(←ケン)お-! ハイ(←ケン)いい感じに言いましたね-!いい表現、ハイ(←ケン)いい表現ですね-!はい。はい(←ケン)初めましての方にお話しできるのがスゴイ有難いですからね。有難い!(←ケン)じゃちょっとだけ丁寧に自己紹介しましょうか。やもっと丁寧にしてくれていいよ、ああでもま時間勿体ないですから(←ケン)ハイ、わかりました。

え-、そう!あの漫才してたんですけど、原発事故があって取材を始めました。2010年まで大阪におりまして、大阪吉本でね、ハイ(←ケン)昨日、じゃない今朝も大阪から戻ってきたんですけど、そうです(←ケン)ま、ちなみに大阪吉本の先輩たちはあの維新を支持してる人がすごく多くてね、ハハハ(←ケン)[会場笑い]そういうお話も色々伺いつつ、ホントですね(←ケン)はい、なかなか面白かったですね。はい、大阪の事情ね(←ケン)ハイ、で、それで2011年に東京に引っ越してきて東京吉本に移りました。そう(←ケン)で、一応私たちテレビ業界の端っこにおりますので、うん(←ケン)ま、過去形だね、おりましたので、そうですね(←ケン)その原発事故の取材を始めた瞬間にびっくりするくらい一斉に仕事干されましたからね。ビックリしましたよハイ(←ケン)ホントに。噂には聞いてましたけど、うん(←ケン)原発とかね、そういうこと言い出すと、はい(←ケン)こんなに仕事干されるのかっていうくらい、実際にね(←ケン)はい、あるんですよ!最初から干されてるような存在なのにね(←ケン)[会場笑い]いやまそんなこと言わないでくださいよ。そんなことないか、干されてましたよね(←ケン)干されてましたよハイ。干されてたけど干されたんですよね。(←ケン)い、あの、割とね、もうそうそう少ししかない仕事も一斉に綺麗に無くなって。そうそうそう(←ケン)でね、ちょっ面白い、話脱線してますけど、そうあの、某テレビ局のね、はい(←ケン)あの某落語番組の作家さんがね、ハイハイ(←ケン)まああんまり落語番組ってまあないですけど、ええええ(←ケン)、“某”って言ったところで。作家さんもいっぱい居るんですよ(←ケン)作家さんもいっぱい居るんですけどね。
その私たち2011年3月から原発事故の取材を始めて、うんうん(←ケン)それでまあ、それでも初めはあまり取材してるって言うことを気づかれずに舞台とか、そう(←ケン)あの出続けてたんですけど、そうですね(←ケン)そしたらそのテレビ局の作家さんがね、うんうん(←ケン)『おはようございます!!』って私たちが挨拶した時に、した挨拶した(←ケン)私たちおしどりだけに聞こえる声で、うん(←ケン)原発に触れる限り一生テレビに出られると思うな』って言って![会場どよめき・笑い]それですれ違って行って、あまりこうなんかささやき声だったので、空耳かな~と思って、『ケンちゃん、今なんか聞こえたよね?!』『聞こえたよ聞こえたよ』(←ケン)『あのなんか“原発に触れる限り”とか聞こえたよね!?』『そうですよ、聞こえましたよ』(←ケン)っていう確認をして、ハイ(ケン)空耳じゃなかった!と、はっきりそう言われたということに気付いたりね。そういう考えの方もいらっしゃったもんね。(←ケン)そう!まぁいろんな考えの方いらっしゃいますけど、でもまあまあ正直原発事故の取材を始めると、うんうん(←ケン)あの急に台本に入ってた名前削られたり、出番表から、そう(←ケン)名前削られたりね、ありましたよ(←ケン)あの、理由が分からずそう仕事がなくなっていく時期がね、ね!(←ケン)ありましたね。
あと一個言うていい?(←ケン)どうぞ。テレビの収録でね(←ケン)はい。大阪に行ったら(←ケン)はい。大阪に着いてから、あ-今日の仕事無くなったから、ホテル取ってるからホテルだけ泊まって帰ってね、とか(←ケン)え゛-!!![会場笑い]みたいな。みたいなことありましたよ。(←ケン)テレビの収録で呼ばれて、ねえ(←ケン)着いて、しばらくして、まあ何か、誰かがあったのか、おしどりの出番だけ無くなくなったので、ま、とりあえず、あの-ホテル泊まって帰ってくださいというのはありましたね。ありましたね。(←ケン)はい。まそれがいろいろ調べていくと、まそのいろいろな状況もあり、ね(←ケン)なんで急にその話したんですか?もやっとするじゃないですか。[会場笑い]ごめんなさいね、なんか言いたいなって思って。(←ケン)ていうか、それをね、裏が取れてない限り、それはあまり関係のない話だから言うべきでないの。あ、そうなのか(←ケン)裏の取れてる話をするべきなの。[会場笑い]大丈夫ですか?雑誌のインタビューがヤツとか…?(←ケン)そう!あの例えば富山で仕事に入った時に、はい入った(←ケン)あの-、北陸電力から、はぁはぁ(←ケン)え-電話がかかってきて、そうそう(←ケン)なんか商工会議所、地元のお祭りに呼ばれたんですけど、ふん(←ケン)そうすると私たちが原発事故の取材をしている芸人が呼ばれると、呼ばれると(←ケン)北陸電力から、あのねお祭りの主催者に電話がかかってきて、はいはい(←ケン)『おしどりという芸人はいったいどういう芸人なんですか?』と、身分調査が、身分照会が入るんですね。そう(←ケン)“止めろ”“使うな”とは言われないんですけど、そうやってそう電力会社からしきりに身分照会が入るので、うん(←ケン)あ、こ-の芸人は使ったらダメなのかなっていうふうにみんなが思うんですって。けど気になるよね(←ケン)はい、でも、私たちを呼んでくださったところはもともと知り合いで仲が良かったので、北陸電力から身分照会が、『おしどりってどんな芸人ですか?』って電話がかかってきたら『良い芸人ですよ!』ガチャッ[会場笑い・拍手]って電話切ったって!ね!(←ケン)そうそうそうそう。でも『多分、おしどりの知らないところでこういう電話がいっぱいかかってきて、いっぱい仕事が急に無くなるって、そういう訳だよ』っていうふうに教え、教わったことがあったんですよ。教わりました教わりました。(←ケン)そいう話をしてください。そういう話か!(←ケン)はい。ごめんね(←ケン)わかりましたか?また勉強になった!(←ケン)ハイ、ふふ今ですか?うん!(←ケン)はい。
まそんな感じで、ん(←ケン)ずっと取材をしてますね。はい、はい(←ケン)取材を始めたきっかけというのも…うん(←ケン)…この話を早くしたかったんですけどね!はいはいはいはい、ごめんなさいね、もう。(←ケン)

日本の報道関係者が一生背負っていく十字架 (約8分) 

あの-2011年、はい(←ケン) え-、 原発事故があって、うんうん(←ケン)まあ東日本大震災があってそして原発事故があって、うん(←ケン)テレビでは直ちには影響がありませんというニュースが、繰り返し繰り返し流れている時に、流れた(←ケン)レントゲン1回分の線量ですから問題がありませんというニュースが流れている時に、うん(←ケン)テレビに出ているミュージシャンとか俳優とかタレントとか、もちろん芸人も、原発事故の汚染を逃れるために、どんどん東京からあの脱出して避難していったんですね。そうそう(←ケン)
で-その-、テレビでは直ちに影響ありませんと言うニュースが流れているんですけど、テレビで仕事をしている人たちはどんどん東京からいなくなって言って、ねぇ(←ケン)あの-、ケンちゃん出してください。そうね-(←ケン・ケン移動)はい、違和感感じましたよね(←ケン)そう、2011年3月私たち、吉本の、劇場の-、うん(←ケン)春休み、春休みでしたからね、そうそうそうそうそう(←ケン)春休みお子様キャンペ-ンというのの看板キャラクターだったですね。はい(←ケン)
で-、2011年3月19日から31日まで、はい(←ケン)まこれ地震の前から決まっていてとても楽しみだったんですけど、3月11日に地震があって、そのあと19日からキャンペーンが始まる前にどんどん原発が爆発しました。で、あの-、一緒に出ている芸人の先輩たち、は、え-ご自分のお子さんとかご家族を西日本とか、海外に避難させていて、お父さんだけ東京に残って舞台に出てたんですね。そ(←ケン)で、楽屋では、原発事故の心配の話ばっかりしていて、もうあそこの事務所は事務所ごと沖縄に行ったよとか、事務所ごと、え-大阪に行ったよとか、ミュージシャンいっぱい所属しているあそこの事務所はもう東京に戻るつもりは止めて、東京の本籍地をこう京都に移しているよとか、うん(←ケン)そういう話をよく楽屋でしていたんですね。そうですね(←ケン)はい。で、そうこうしているうちに、その-、自主規制なんですけど、『舞台で原発と爆発という言葉は一切使うな!』という指示がでて、そう(←ケン)で、みんな楽屋で原発の不安の話しかしていないのに、人前に出て喋る時は原発と爆発という言葉を使うなって言うんだったら、うん(←ケン)これは-、ちょっとあのフェアじゃないよねっていう話をしたんですよね。はい(←ケン)で-、特に私たちおしどりはお子様キャンペーンの看板キャラクターだったので、うんうん(←ケン)あの私がアコーディオンを弾いて、ケンちゃんがハリガネを曲げるっていう、はい(←ケン)初めて聴いたらちょっと意味がわからない、っていうね、[会場笑い]こういうスタイルですね、ちょっとね(←ケン・宣材写真投影)はい、してるんですけど。はいはい(←ケン)で、あの-、一緒に出てる先輩たちは自分のお子さんを避難をさせていて、そして、私たちはおしどりのファンの子どもたちを劇場に集めないといけない。でも原発事故の不安は一切伝えてはいけない、となると、これはちょっと不公平だよね、と。はい(←ケン)本当は私たち何を考えていて、どう気をつけて、東京で生活しているのかっていうのを、あの目の前の、来てくださっているお客さんに伝えたいしっていう話をしていたんですよね。そうですよ(←ケン)で-、その舞台で、原発と爆発という言葉を一切使うなという指示が出た時に、うん(←ケン)意外と私、頓智が利くほうなので、はい(←ケン)舞台で、原発と爆発という言葉をしゃべるな!というなら、はい(←ケン)それならば紙に書いて配ってやりましょうと思ったんですよね。[会場笑い&パチ…パチ…パチ…拍手]はははは!なるほどね!(←ケン)それであの-、私たち、え-劇場に来た小学生以下のお子様に、プレゼントを渡す、舞台が終わった後に、プレゼントを渡す、っていう仕事だったので、一緒に来られているお父さんやお母さんに、『ちょっと私が調べたこと読んでみてください』っていうのを始めたんですよね。そうです(←ケン)それで誰かに何かを伝えるためは、ためには、自分がきちっと、一次情報を調べておかないといけないだろうと、はい(←ケン)で-その-、テレビと新聞で、え-それだけじゃない情報はどこにあるんだろうと考えた時に、うん(←ケン)一次情報(目くばせ)ハイ(←ケン・PC操作・2011年当時の東電会見の様子)東京電力の記者会見じゃなかろうかと思って、東京電力の記者会見をまずインターネット中継をずっと見始めたんですよね-。そうです(←ケン)そう。
でも2011年3月4月とね、たくさんの方々から東京、沢山の方々が東京を脱出しているという話ね、はい(←ケン)私たちだけの勘違いじゃなくて、2013年ぐらいでしたかね?そうです、13年、ですね(←ケン)なんか東京でやってたおしどりのトークイベントに、来てくださったお客様が終わったあとね、はい(←ケン)名刺差し出しながら、『今日は、君たちおしどりに謝ろうと思って来ました』っていう方がいらっしゃったんですよね。うん(←ケン)それは、あの名刺みたら報道ステーションのディレクターって書いてるんですよ、テレビ朝日のね。うんそう(←ケン)で-初対面なのになんで謝ることがあるんですかと聞くと、はい(←ケン)あの-2011年の3月、どれだけたくさんの人が東京から原発事故の汚染を逃れて脱出していったか、報道ステーションとしてニュースにするために、映像を撮りに、新幹線の駅と空港に行ったっておっしゃるんですね。はい(←ケン)で-も-それはその-、え-お盆とか年末年始の“乗車率120%です”、とか、もうそんな映像と比べ物にならないくらい、血相を変えた人が、もうたくさん東京から逃れようと、事故の汚染から逃れようと、まあごった返していたと、で、『僕が知る限り、どのテレビ局のその映像ニュースとして流すために、新幹線と空港と撮りに行ったと思います。』と、『でも僕が知る限り、その映像を流したテレビ局は一つもありません。』と、で-『これは日本の報道関係者が、一生背負っていかないといけない十字架で、君たちが』…私たちおしどりですね、うん(←ケン)『おしどりが芸人でありながら苦労して取材を続けているのは、日本の報道が信じられなくなったらで、それは本当に申し訳無いと思っています。すみませんでした。(お辞儀)』ていう、初対面の謝罪だったんですよね。はい(←ケン)だけど、それを伺って、そうか!と、やっぱり私たちが取材を始めたきっかけ、あの-、品川のね(画面観る)あ変わってた、映像が、劇場が、東京の品川駅のすぐ前の品川プリンスホテルの中の、はい(←ケン・映像戻す)品川よしもとプリンスシアターという劇場だったので、毎日品川駅で、ものすごくたくさんの人たちが大量の荷物で、どんどん東京から避難していくのを見ながら劇場に出続けていて、っていう、まあ楽屋でもねそう言うどこの事務所かと、そういう話も毎日聞いていてっていう状況だったので、うん(←ケン)でもそれが全然表に出てこないというのは、私たちだけの周りの勘違いかな、と思ってたんですけど、最初はね(←ケン)でも一応、日本のテレビ局の人たちもニュースにするために、動画は撮りに行ってたんだなと、でも、それがなんらかの理由で、地上波にはテレビには流れなかったんだなっていうことが、はい(←ケン)その時一致できましたよね。そうですね(←ケン)で、そのあとあの報道ステーションのディレクターとすごく仲良くなって、連携して、色々な、情報を、あの-、あの連携して引き出してね、それで報道ステーションに流れたりとかしてたんですけど、もうそのディレクターの方は今はいらっしゃいませんね。そうなんですよね(←ケン)残念ながら。はい(←ケン)あの-、2014年に、うんうん(←ケン)え-自死されて、今はいらっしゃいません。いらっしゃらない、うん(←ケン)はい、で、[会場『…自死?』『…自死?』]はい、そうなんですよね(←ケン)自死、されたんです。で-、当時他殺じゃないかというようなお話もあったんですけど、他殺ではなくご自分が、うん(←ケン)あの-覚悟の上のね、はい(←ケン)自死でした。とても仲が良かったので、うん(←ケン)亡くなる前日まで会ってたので、ちょっとショックでしたけどね。そのあと(←ケン)本当に。だいぶかなりの期間調べましたね(←ケン)はい3ヶ月、ね…(←ケン)その方のことを。はい(←ケン)で-、そうですね、ちょっとなんか、あの-…自死って言ってしまったので、気にされた方がいらっしゃるので、少しだけ状況をお伝えすると、はい…はい(←ケン)自死されたその報道ステーションのディレクターは、あの-……、私前日も会って仲良くしゃべっていたので、なんで前日、翌日自死されるということを気づかなかったんだろうと思うとすごい悔しかったんですね。で、その、なのでその後3か月いろいろ調べて、ご遺族の方や、何を考えておられたか、なんで自死を選ばれたかっていうのを色々調べたんですけど、結局…、自死を考えておられたのはもう1年くらい前なので、覚悟の、上の、自死で、いろいろ別に取材とかの圧力とかと別の理由をお持ちだったんですけどね。はい(←ケン)で、自分は、もう自死するということを決めていたからこそ、圧力に負けずどんな取材も全力で、嫌がらせがあっても、続けるという形で動いてくださってたんです。そういうことが分かりましたよね。はい(←ケン)はい。
で-、え-、2011年、うん(←ケン)それで誰かに何かを伝えるためには、テレビと新聞のニュースを作る元を、自分で見て、それで自分で調べていこうと思ったですね。はい(←ケン)

良く当たる記者、避けられてる記者がいる(約10分)

で、まず東京電力の記者会見を、ずっとインターネット中継を見始めて、…で、まぁそれで、…すごくこう簡単に言うと簡単に言う、言うて、言ってもいいですかね?いいですよ、はい(←ケン)はい。
インターネット中継をずーっと見始めていて自分が取材するって言うつもりはなかったんですけど、でもやっぱり丁寧に言います、ふふ。あと1時間くらい、1時間ないからね(←ケン)あ、そうだそうだありがとう!そう、え-自分で取材をするというつもりはなかったんですけど、その、色々調べていくうちに、記者会見で出た情報がすべてテレビや新聞に流れるわけでもないし、その-取材してらっしゃる報道の記者さん、え-時々ね、あの-、菅官房長官の記者会見とかニュースで流れますけど、そのいろんな記者さんがいらっしゃって、情報が出てくるっていうことをなんとなくわかってたんですけど、記者会見を書き起こし続けた時に、同じ情報が出てきたとしても、そこの記者会見を取材している記者さんが、女性か男性か、若いか年配の方か、どこのメディアの方か、原発に対してどう思っているか、理系か文系か、様々な要素によって同じ情報を得たとしても、出てくるニュースが違う!ということに気づいたんですね。そうです(←ケン・お水をマコさんへ運ぶ)ニュースが、文章が。あいいよ、いいよ、ありがとう(ケン・戻り際椅子につまずく)[会場笑い]ありがとうございます[会場笑い]なんですか、なんかあの-、気ぃ遣ってくれる割にどんくさいっていうね。[会場笑い]すみません、ごめんね、はい(ケン・戻る)
それで、ずっと書き起こし続けていって、そういうことがわかって、で-、まあそれでも自分で取材をするというところまではまだなかなかいかなかったんですけど、当時の記者会見めちゃくちゃ荒れてましたね。かい、会見場がね(←ケン)そう、で-もうすごいヤジとか怒号が飛んでいて、え-東京電力に『ちゃんと情報をだせ!』とか、あの-『もうどうせ燃料溶けてるんだろう!』とかね、そういうヤジとか怒号もいっぱいあって、ええ(←ケン)そういうヤジはわかります。毎日100人ぐらいが記者さんがいらっしゃってね、みんな知りたいからね(←ケン)知りたいから。でもそうじゃなくて、その-、記者会見ずっと毎日何時間も観ていて、3時間4時間ずっと手を挙げ続けていても、一度も当たらない記者さんもいてね(ケン・会場最前列でその記者さんの真似をして挙手)司会この辺にいるんですけど、後ろの方、その後ろの方、[会場どよめき・笑い]明らかに避けるですよね。ね!(←ケン)で、手ぇ挙げてる人が、司会の、司会の視界に、シャレじゃないですよ、司会の視界に入ろうとこんな風に動いてね(マコ・挙手して大きく左右に揺れる)[会場ざわめき・笑い]で、でも当ててくれないので、3時間手ぇ挙げっぱなしでね、『なんで質問受付けてくれないんですか!公平に指名してくださ-い!』って(ケン・戻る)最終的に叫びだして、はい(←ケン)で-その-、毎日記者会見を書き起こし続けてるからわかるんですけど、一番前で3時間手ぇ挙げてる人が一度も当たらない一方、あの特定の新聞社とかテレビ局が、同じ記者さんが、2回も3回も当たるんですよね。それが毎日続くので、これはたまたまじゃなくて、わざと当たらない、もう良く当たる記者さん、避けられてる記者さんがいるんだなって、毎日記者会見書き起こし続けているうちに分かるんですね。これね(←ケン)そう、であの-、すごく避けられている記者さんが、はい(←ケン)え-東電の司会当時4人いて、一番若い司会の方が、夜中とか早朝だったんですけど、そういう若い司会の方になると~、うっかり『前の方。』[会場笑い]って、当たるんですよね。[会場さらに笑い]そうですね-(←ケン)ね-。で、誰もが避けている、東電の人が誰もが避けている記者さんがたまに当たると、ものすごく突っ込んだ、核心を突いた質問、東京電力が嫌がるような質問するんですよね。で、あ-その質問聴きたかった-、いいこと聴いてくれた-みたいな。はい(←ケン)でそういう、東京電力が嫌がるような質問が出ると-、他の記者さんが『お前の質問なんかいいんだ-!』とか『そんな質問後にしろ-!』とか『お前だけの記者会見じゃないんだぞ-!』とかね、そう(←ケン)記者さんが記者さんをヤジるんですよ。質問聴きに来てる人どおしね!(←ケン)そう!そう!これはいったいどういうことだろうと思って。はい(←ケン)で-まぁ、3週間くらい記者会見を書き起こし続けた結果、うん(←ケン)その記者さんの声を聴いただけで、どこの誰かだんだん聴き分けられるようになってきたんですよね[会場笑い]ほんとに?!(←ケン)そう、で-あの-、所属媒体と、ね-名前、一番初めに名乗るんですけど-、はい(←ケン)それ名乗らなかったとしても、『この声は朝日のスギモトだな?』とかね[会場笑い]『読売のサトウ、昨日から鼻声だったけど、今日完璧に風邪引いたね-。』[会場笑い]とかね、コンディションも解るようになって、ちょっと特殊ですね-、マコちゃんがね!(←ケン)そうこうしてるうちにね、その-、どの記者さんが、どういうヤジを飛ばしているのかまで分かるように、聴き分けられるようになりまして、うん(←ケン)勢力図というかね、はい(←ケン)なかなか当たらない、東京電力の、あの嫌がるような質問をする人たちは、フリーランスの記者さんとか、週刊誌の記者さんが多いんですよ。週刊プレイボーイとか、週間SPA!とか、週間FRIDAYとかね。はいはい(←ケン)で-それで-、その-、嫌がるような質問、週刊誌とかフリーランスの人がすると-、良く当たる特定のテレビ局、新聞社が人が『お前の質問なんか後にしろ!』てヤジるんですよね。ね(←ケン)で、ま因みに良く当たる、こう-、え-、特定の新聞社の人たちの質問て当たり障りなくってね、そうそう(←ケン)なんで今そんなこと聴くの?!みたいなね。ね(←ケン)『この資料の中の一番高い値と低い値を教えてください。』っていうんですけど、そう(←ケン)[会場どよめき]10個ぐらいしか値書いてなくって、それ、あの、見たらすぐわかるやん、みたいなね。[会場どよめき&笑い]ね!(←ケン)だからあの東京電力じゃなくって、私が答えたげよか?[会場笑い]みたいな、そんな(←ケン)すごい簡単な質問されるんですよ。それにこう時間取られるとね、やっぱり(←ケン)そう、そう、で-、なのであの-、ほんっ、その記者会見を見続けてるうちにね、はい(←ケン)私はテレビや新聞の情報を作る元だと思って記者会見を見続けて、起こし続けているのに、記者会見ですらフェアに情報が出てくる状況じゃないんだ!ということに気付いて、うん(←ケン)これはひどいと、ひどい(←ケン)今私が知りたい情報を記者会見でどんどん出して欲しいのに、うん(←ケン)それがなかなか出てこない体勢になってる!と、これはおかしい!!っていうことで、はい(←ケン)で-、家族会議を開きましてね、ま、ふたりですけどね(←ケン)はい[会場笑い]『ケンちゃん、あの-私、声の瞬発力と大きさやったら誰にも負けへんと思うから!』『そうやね(←ケン)』『あの良い質問するフリーランスとか週刊誌の人達』『うん(←ケン)』『ど--考えても多勢に無勢っていう感じやから』『はい(←ケン)』『またあの-、いつも良い質問する小さいおっさんが当たって、あの-またいつものヤツが“お前の質問なんかいいんだ”って言ってきたら』『はい(←ケン)』『私たちが、記者会見場入って』『はい(←ケン)』『後ろから…』『『私たちが聴きたいんだ----ッ!!!ですよ--ッ!!!』』って、言い返してやろうと思いまして[会場笑い]そう(←ケン)だから初めて記者会見に行った目的は、取材をするというより、ヤジり返すというのがね[会場笑い]主な、主な目的でしたね。そうでしたね、動機はそうでした(←ケン)はい、でもまあ一度もヤジったことは無いんですけど、はい(←ケン)その-、自分が知りたいことが、その-、テレビとか新聞でニュースになるのを待っていてもダメなんだということに、原発事故の時に気づいて、はい(←ケン)自分で調べて、知りたいことを調べて、どこに情報があるのか、どこで出てきているのか、誰に聞いたらわかるのかっていうのをどんどんどんどん調べていって、はい(←ケン)そしてそれを共有していろいろ考えていくということを、すごい始めたかったんですね。ね(←ケン)はい、で、ま、そういう形で2011年の、え-4月から記者会見に行きましたね、そうですそうです(←ケン)ま、そう聞くと芸人が取材を始めたというのも自然が流れに聞こえませんか?そうでもないですかね?あはは![会場笑い]まあまあね(←ケン)強引だったかもしれません。いやいやいや(←ケン)はい。そうやって始まりましたよね(←ケン)始まりました。そう、そうですね。うん(←ケン)で、そうですね-、でも当時ね、私、あ!申し遅れましたが、うん(←ケン)神戸生まれの神戸育ちなんですけど、大学を鳥取大学の医学部生命科学科というところに行きまして、そこあの-、優秀な成績で3年で中退しましてね、ハイ[会場笑い]ホントは4年だった!(←ケン)ホントは4年だったんですよね。あの-、4年行ってたってことを最近知ってびっくりしました。はい、ふふ(←ケン)はい、で-、はい(←ケン)え-、それでちょっとだけチェルノブイリ原発事故のことも、あの学校で習っていたので、それで福島で事故があった時に自分が学校で習ってたことと、何か違うことがどんどん流れて来始めたときに、それで何かがおかしいと思って、自分が知りたいことはどうゆう、え-、どこにあるのかっていうのを始めたんですよね。はい(←ケン)で、2011年東京電力の記者会見に行った時はとてもたくさんの記者さんがいて、うん(←ケン)毎日100人くらいいたんですけど-、うん(←ケン)あの-、今どういう状況かっていうと、え-、こんな状況ですね。あの-、10人、前後ですね。そうそうそう(←ケン・画面で東電記者会見の出席者推移を画像数枚送りで提示)はい、去年一番記者さんが少なかった時、おしどり以外の記者は2人だけでした。[会場笑い]ね-(←ケン・引き続き画像数枚送りで提示)少なかったね-。少ない日ありますよ-(←ケン)はい、で-その大きいテレビ局や新聞社の記者さんも人事異動があって定期的に入れ替わるので、で-あと週刊誌とかフリーランスの記者さんでずーっと継続して取材されているという方は、あの-ほとんどあまりおられないので、はい(←ケン)いつのまにが私たちおしどりが、うん(←ケン)最も東京電力の記者会見に参加している、牢名主みたいな存在になりましたね。[会場笑い]本当にね(←ケン)ベテランの。はい(←ケン)最多出席回数、みたいでね。[会場笑い]で-、記者さんだけじゃなくて、東京電力の、広報の会見者の方も入れ替わるんですね。ケンちゃんが、ケンちゃんあの-年表を作ってくれたんですけど、(ケン・画面に東電会見者の歴代年表を提示)こんな感じです。[会場『お~』どよめき・笑い]はい。
2011年松本純一さんという方がずっと説明されてたんですけど、入れ替わり立ち代りで、今は木曜日が森永さんと大山さん、月曜日が八木さんと木元さんという体制ですね。[会場『ふ~ん』ざわめき]で-その-、ずーっと取材をしていると、ま-今、記者会見で起こっていることがどういう状況かというと、8年前、2011年や12年に、どういう状況だったか、というのを、きちんと把握しておられない記者さんが、ふわっとしたことを聞いて、当時東京電力がどう説明していたかというのを、あまり把握しておられない会見者の方々が、自分ところの都合のいいように答えていくという。あ、こうやって歴史の書き換えって行われるんだっていう状況ですよねはい(←ケン)はい、でも!そういう歴史の書き換えが行われるたびに、『すいません、私2011年、松本純一さんがどうやって説明していたか、今手元に書き起こしを全て持っているので読み上げましょうか?』[会場笑い]ってやるんですよね。はい(←ケン)そうすると、東京電力が『確認しますので、お待ちください。』[会場笑い]
で-、訂正が入ることが結構多いですね。そうですね(←ケン)はい、でも-、その---、そうですね、だから、ずっと取材してて、あの-、感じるのは、過去出ていた情報が、今あまり出てこなくなってるんですね。例えば、過去はもう私たち、がね、当時記者会見ですごくせっついたので、その-、作業員の方々が、とても被ばくするような作業の場合は、どのような形で、どれくらいの計画線量で、そして実際作業したらどれくらい被ばくしてしまったのか、きちんと毎回情報として出して欲しいってこと言ってたんですね。はい(←ケン)そしたら2012年13年は出てました。でも、今は全然その情報が出てこなくなって、で、過去出ていたのに、なんで出してくれないんですかっていうふうに聞くと、聞いても出してくれないですよね、質問しても。(←ケン)そう、東京電力が言うにはね、はい(←ケン)その『過去は、社会の関心が高かったので、え-、会見で質問する人も多かったので、出しておりましたが、今は社会の関心が低くなり、そういう質問されるのは、』ハッキリ言われたよね?はい(←ケン)『そういう質問されるのは、おしどりさんだけですから。』そう(←ケン)[会場どよめき・笑い]って言われてましたよね。ね(←ケン)
なので、改めて資料を作るという用意をしていないと、もうその情報は出さないと、東京電力は判断していると、そう答えられることがとても多いんです。関心が低くなったので、過去出してた情報も出さない、と。もう、あの-、やっぱり情報ってね、はい(←ケン)その-、勝手に出てくるものじゃなくて、調べて、質問して、出してくれって言わないと出てこないものですし、出してくれと言ったとしても、数が少なければ出てもこないということがすごく多いですね。そうね-(←ケン)はい。

事故を起こした原発は、事故を起こしていない原発が1年間に放出する放射性物質の10倍を1時間で出している(約11分)

ま、因みに色んなことを過去一杯出したんですけど、はい(←ケン)あの-初めてね、東京電力に行ってした質問が(目くばせ)、うん(←ケン)え-当時、え-…、ん?(←ケン)…会見だけじゃなくって、インターネットの、インターネットで福島第一原発も(ケン・画面に福島第一原発の画像提示)ずーっとライブカメラで映ってました。それをずーっと観てまして、当時はもっとちっちゃいものでしたね(←ケン)引きでしたからね。引きのカメラ、はい(←ケン)2011年の3月4月まで、7月とか9月も実はずーっとだったんですけど、原子炉建屋から定期的に白い煙が吹き上がって、それ一体何だろうと、2011年めちゃくちゃ怖かったんですね。はい(←ケン)で、いくら記者会見を観ても、東京電力は自ら説明をしてくれないし、記者さんも誰も質問しなくって。うん(←ケン)で、毎晩1週間くらい1号機2号機3号機4号機と、どれくらいの、え-頻度で、白い煙が吹き上がっているのか数えると、まぁ建屋によって多い日もあれば少ない日もあって、定期的ではなかったんですね。はい(←ケン)なのでこれは、どうして昨日の晩、2号機はめちゃくちゃ多かったけど、今日は3号機がめちゃくちゃ多いし、どういうわけだろうと思って、うん(←ケン)
でそれで初めて記者会見に行った時にした質問が、はい(←ケン)ライブカメラを見ていると、毎晩原子炉建屋から白い煙が吹き上がっていますが、あれは何ですか?小さい爆発ですか?ベント…』ベントって言って、中の汚れた気体を、あの-フィルター通して外に出す作業なんですけど、『ベントですか?』それが初めての質問でしたね。そうです(←ケン)すると、東京電力の回答は、え-『毎晩出てくる白い煙は、あれは水蒸気でございます。』っていう回答だったんですね。『溶け落ちた核燃料が、とても高温で、中で散らばっているので、上から大量の水をかけて冷やして、そして、そうすると水蒸気が発生して、それが建屋の中に溜まって、その水蒸気が定期的に吹き上がって見えるのでございます。』という回答で、はい(←ケン)よかったー!水蒸気か!小さい爆発じゃなくてよかったー!って、思ったんですけれど、うん!(←ケン)ふと不安になって、『その水蒸気には、放射性物質は含まれてるんですか?』って聞いてみたんですよね。そしたら東京電力が『はい、その水蒸気には放射性物質は含まれてございます。』って言われて。[会場ざわめき&笑い]
てっ、丁寧に言われたけどこれダメってこと、アウトってことだよね!そう!入ってるってこと(←ケン)入ってるって意味だよね…で動揺して、『じゃその水蒸気に放射性物質が含まれてるんだったら、大体どれくらい含まれていて、どれくらいの放射性物質を外に出してるのか、計算して出してみてください。』と、『私この1週間、1号機2号機3号機4号機の建屋から、毎晩、え-各建屋がどれくらいの水蒸気を、白い煙を、外に出しているのか数えてみましたけど、多い日もあれば、少ない日もあるので、毎晩各建屋から何回水蒸気を外に出しているのか、ちゃんと数えて、どれくらいの放射性物質を毎晩外に出してるのか、計算してみてください!』って、聞いたんですよね。はい(←ケン)そしたら東京電力が『いえ、あの夜とおっしゃいましたが、昼夜問わず放出してございます。』[会場どよめき・笑い・ざわめき]びっくりしましたね。一日中でしたね。(←ケン)一日中。
これね、昼は明るいから水蒸気、判りにくいんですけど、夜はライト照らしてるので、水蒸気が白く反射して判りやすいって、数えやすい、っていうだけだったんですよ。そう(←ケン)びっくりして。で、『とにかく、1日のうちにどれくらいの放射性物質を空気中に出してるのか、計算してください。』って言ったのが、初めての質問でしたね。はい(←ケン)そしたら東京電力は『ゼロとは言えませんので、ま検討してみます、計算します。』ということで、で、それからずーっと記者会見で通い続けるうちに、あの別の質問しながら、『あの以前から聞いております質問の回答でましたか?』と聞き続けて、はい(←ケン)で、この質問の回答が出てきたのが2011年7月、3ヶ月かかりました。3ヶ月ですよ(←ケン)『2011年7月の段階で、1号機2号機3号機合わして、え-、空気中に出している放射性物質の量は、一時間に10億ベクレルです。』って言われたんですよね。10億(←ケン)動揺してね、ゼロとは言えないって言ってたのに、一時間に10億?!そう(←ケン)え?!おかしくない?!って思って、ね(←ケン)で、動揺して『え、一日に?一時間に10億ってことは、一日に240億ですか!?』と聞くと、はい(←ケン)『はい、10×24でございます。』[会場笑い]それくらいすぐわかるわ…って思って。僕聞いちゃった。(←ケン)で、『じゃ私が初めて聞いた4月どれくらいですか?』と聞くと、一時間に2,900億ベクレルでした。そう(←ケン・画面に2011年放射性物質放出量推移を提示)
で-、その-、一時間に10億ベクレル、7月の段階で空気中に出ているっていうのは、さすがにテレビや新聞のいろんなトップニュースになって、ニュース速報でテレビでテロップ流したところもありましたね。もう大ごとですよ(←ケン)大ごと、の、ニュースになったんですけど、はい(←ケン)でも私がそのすごく不思議だったのは、うん(←ケン)空気中にどれくらい放射性物質が出続けているのか、というのを、はい(←ケン)芸人の私が3ヶ月毎日聞かないと、情報として出て来なかったんですね。ね(←ケン)で、その時、他の記者会見場の記者さん達は、うん(←ケン)連携してくださるわけでもなく、そうそう(←ケン)その-も爆発の時だけ、放射性物質がド--ンといっぱい出ていて、爆発していなければ、放射性物質が空気中に出続けたとは、あんまり思ってらっしゃっらなかったんですよね。ね(←ケン)私がヤジられる始末でしたからね。そうですよ(←ケン)『どうせ今はもう出てね-んだよ!しょ-もない質問すんなよ-!』とかヤジられてましたからね。ね(←ケン)はい。で-これは9月以降になって東京電力から出てきた資料なんですけど、はい(←ケン)7月の段階で(画面を指す)、2011年の9月ね(←ケン)あ、そう2011年の空気中に出ている1号機3号機、1・2・3号機の空気中に出している放射性物質セシウムの一時間あたりの放出量です。はい(←ケン)え-、初めてオープンになった数字が、7月の段階で、6月末の数字、一時間に10億ベクレル、これがいっぱいニュースなった数字なんですね。はい(←ケン)その時同時に私が初めて質問した4月はいくらだったんですか?と聞くと、一時間に2,900億ベクレル(ケン・画面アップにする)で、え-、…あちょっと日付見たいんで引いてください、あわかりました、はい、はい(←ケン・画面戻す)はい、3月15日は一時間に800兆で、3月末で一時間に2.5兆、でまぁ段々少なくなっていきまして、落ち着いてきました、という段階になって、すごくわかりやすいグラフが出てきました。はい(←ケン)で-、その-、取材長年してて、段々解ってきましたけど、うん(←ケン)本ッッ当に大変な時は、リアルタイムで情報は出てこず、落ち着いてから、あ-以前大変でしたけど、そう(←ケン)今はもう大丈夫です、っていう感じの、ね(←ケン)情報の出方になってますよね。絶対大変な時には(←ケン)出てこない!出さないですね(←ケン)詳細な情報は出てこない、はい(←ケン)っていうのが良くわかってきました。
で-じゃあ今どれくらいかっていうと、今(←ケン・2019年5月末東電発表の放射性物質放出推移を提示)はい、これ最新の資料だと5月末の、え-そうですね資料で、東京電力の資料で、4月のデータですね(←ケン)はい。え-、ま1・2・3・4号機合わして一時間にどれくらい出ているのか、というのが毎月出てきます。で-、2019年4月で1.4×10の4乗なので、一時間に、え-1万4千ベクレル、ちょっとなんか多い月、10の5乗だと、今年の2月は一時間に1.3×10の5乗なので、一時間に13万ベクレル。で-、ここ数年ずーっとデコボコしてまして、一時間に10の4乗から10の5乗なので、ここ数年、数年ほんと4、5年なんですけど、一時間に数万から数十万ベクレル、空気中に、え-出続けているということになります。一時間に(←ケン)一時間に。はい(←ケン)[会場『1時間?』]
で、あのこれは一体どういう意味を表すのか、多いのか、少ないのか、危険なのか、安全なのか。これ危険か安全かっていうのは、私は、こう評価としては出せないんですけど、うん(←ケン)それはいろんな考え方あると思うので、はい(←ケン)はい。で-、その比較のしかたとして、事故を起こしてない原発は一時間にどれくらい放射性物質を出すのか、というのがひとつの目安になると、私は思います。なるほど、はい(←ケン・画面に関西電力放射性物質放出推移を提示)これ、関西電力のホームページから、え-美浜原発・高浜原発大飯原発が、空気中に出している放射性物質の、え-資料を見ますと、ヨウ素が、え-10のEの4、Eの5という数字が並んでますけど、10の4乗とか10の5乗とかですね。で、数万から数十万ベクレルを、これ問題、問題というか気を付けていただきたいのは、一年間に出している放射性物質のうち、ヨウ素の量が、数万から数十万、なんですね。で、さっきは、東京電力福島第一原発は、一年ではなく一時間なんです。で、しかもヨウ素じゃなくセシウムで、はい(←ケン)すごく具体的に、すごく細かいんですけど、セシウムを、空気中に出る放射性物質セシウムを、空気中に出る放射性物質ヨウ素に換算した時に、うん(←ケン)あのセシウムの方が影響が大きい、エネルギーが大きいので、一桁上がるんですね、はい。ふーん、じゃもっとたくさん(←ケン)そうなんです。
え-、厳密にいうと、事故を起こしていない原発が一年間に出す、空気中に出す放射性物質の量を、事故を起こした福島第一原発は、今は一時間に出していて、で-その一年間に出す量の、厳密にいうと、一年間に出す量の10倍を、一時間に出し続けている、ということに、なります。はい(←ケン)はい。こんなん誰も言うてくれないね(←ケン)うん。[会場小さくどよめき]
で、あま因みに、あの-INES(イネス)の原子力評価尺度、これね(ケン・画面転換する)ま因みにね、あちょっと一個戻って、はい、ちょと待ってちょと待って、一個って…(←ケン)あさっきのヤツさっきのヤツはい(ケン・画面関電放出推移に戻す)これね、ヨウ素なんですよね、で、それでさっき、え-…東京電力のヤツ出してください。はい(←ケン・東電2019年5末推移に戻す)で、これが、え-…セシウムということ、これは書いてないね、じゃそのもう一個前のだ。もう一個前の?(←ケン)うん、あの2011年の。これか(←ケン・2011年放射性物質放出量推移を提示)そう、でこれがセシウムの一時間あたりの放出量、セシウムヨウ素を比較するときに、それそこで-INES(イネス)の換算表出してください。はい(←ケン・換算表を提示)これちょっとあの-、日本語じゃなくて英語のもなんですけど、え-…、アトモスフィア、大気に出てくるときの放射性物質を、放射性物質のI131、ヨウ素を「1」とした時に、セシウムは何をかけたらヨウ素の評価になるかという時に、え-…、セシウム134は17倍、137も40倍すると、ヨウ素換算できるということなので、[会場『ふーん…』]一年間に出す放射性物質のうち、ヨウ素の量とセシウムの量、単純比較はできないので、どう比較するかというと、セシウムだと、それぞれ、まあ17倍40倍かけるので一桁上がるんですね。なので一年間に出す、事故を起こしていない原発が一年間に出す放射性物質の量の、10倍一桁高いものを一時間に出し続けているということになります。ね(←ケン)細かいですけど!細かいけど(←ケン)はい。でもこれ見てると1万倍て書いてるのはプルトニウムですか?(←ケン)あそうそうそう、だからその核種によってねヨウ素換算するときに、状態が違うので。はい。係数が違うので。はい(←ケン)
で-あの-、なので、今どういう状況かっていうことを、その-、出ている情報を、だけでも、色々調べていくだけで、その-、自分で判断できる材料というのはあると思うんですね。はい(←ケン)でそういうのをコツコツコツコツ調べて集めていますよね。うん(←ケン)で、わからないことは聞き続けるということを繰り返していて。そうですね(←ケン)そう。そう、でもね--、ほんと空気中に出ている放射性物質の量とか、2011年の4月初めて記者会見に行った時、え-、一番初めに空気に出ている放射性物質の量というのを聞いて、その次に質問したのは、『現在福島第一原発で働いている作業員の人たちは、どれくらい被ばくをしてるんですか?』っていうのを二回目に聞いたんですよね。そうです(←ケン)で、私ねそれ、ほっといても100人いる記者さん達が質問したり、東京電力が自ら説明するものと思ったんですけど、3週間記者会見を見続けていても出てこなかったから聴き始めてたんですよね。記者会見に行ってね(←ケン)そう!そう!なので、やっぱりちゃんと知りたい情報は集めていかないといけないっていうのをすごく感じますね。待ってても仕方ないね(←ケン)

放射線管理区域の基準より、ずっと高いところで毎日農業しているのに…(約13分)

そう!で、そういう形でずっと2011年から取材してるんですけど、はい(←ケン)今日皆さんに、静岡の皆さんにお伝えしたいことは、ええ(←ケン)えっとね-、静岡もお茶とかで本当に、大変だったと思うんですよ。で、私、実際、そう、お伝えしたいこととして、そのあまりテレビとか新聞で出てこないことを、そこを取材してお伝えしようと思っていて、はい(←ケン)で、その出てこないこととして、…その、農家の方々の問題、え-…、農家の働く人たちが抱えている問題について、お伝えしたいと思います。はい(←ケン)そう。
で、静岡もねホント、お茶、お茶がとても大変で、で私、自分が取材をするまでは、テレビの新聞、テレビや新聞とかを見ていると、原発事故の後、農家の方々が抱える問題は、風評被害で野菜が売れない農作物が売れない、そういうことを皆さん問題として抱えていらっしゃると思っていました。はい(←ケン)自分で取材をする前は。うんうん(←ケン)でも実際いろいろ足を運んでお話を伺うと、色んな組織の方や、説明会でお会いする方や、裁判の原告の方や、あの別に裁判とか団体も何も入ってないけど、知り合って、農家の方で一緒にご飯食べたりとかするとね、はい(←ケン)あの-、伺うのは、もちろん風評被害のこともおっしゃる方おられるんですけど、自分たちの被ばくは、どこが対策をとって、どこが責任をとってくれるんだ、という事を本当によく伺います。はい(←ケン・2016年4月26日福島県農民連院内集会の画像提示)
で、え-、その中でも福島県の農民連の方々が、2012年から福島から東京に来られて、年に2回ずーっと政府交渉されてるんですね。(ケン・2016年9月11日同集会の画像提示)これは議員会館です。で、色々な要求をされてるんですけど、2012年からずーっと、おっしゃっているのが、自分たちの被ばくはどこが対策をとってくれるんですか、という事です。はい(←ケン)で、え-、因みにこの方々は、避難区域の方々ではなく、ほとんどが2011年から通常通り農業をされていた方々で、で、その-方々には、え-、福島県で2011農業を始める時に、肥料としてカリウムをたくさん撒いて農業を続けろ、という指示が出たそうです。
なぜカリウムかと言うと、うん(←ケン)え-、あの懐かしい周期表の“水兵リーベ僕の船”のね、周期表で、うん(←ケン)セシウムカリウムと同じ縦の属が一緒なんですね。で、縦が一緒だと同じような動きが、動きをするので、土の中にセシウムが、放射性物質セシウムが入っていても、肥料としてカリウムを大量に撒けば、土の中のカリウム濃度が上がって、そこで農作物を作っても、土のセシウムが移行しにくく、しにくいので、ブロックする働きになると。なので、セシウムが入ってる汚染されたところで農業をやる時は、カリウムを大量に撒いて農業してください、と、指示が出たそうです。はい(←ケン)
で、あの-、その指示通り農業をされて、そうすると思ったより、土のセシウムが農作物に入らなかったので、あ、これ有効なんだなってなったんですけど、その後土を調べた時に、土の中のセシウムが減るわけではないので、そこで作る農作物に移行しないだけなので、自分たちは被ばくしっぱなしじゃないかと、セシウムがなにか、なんか違う物質になったり、なんか減ってったりするわけじゃないから、自分たちは被ばくしっぱなしで、原発事故の後の農業対策というのは、農作物のセシウムを減らすだけで、農家の被ばくはどこが対策をとってくれるんですか、という要求が2012年から始まったそうです。はい(←ケン)
で、皆さん色々調べられてね、あの電離放射線障害防止規則という法律があってね、うんうん(←ケン)それは放射線管理区域で働く放射線技師さんとか、原発作業員の方を守るための法律なんですけど、そこで働く方は、年に2回の健康診断とか、え-管理区域で働く時に線量計をつけて職業被爆がどれくらいか測る、そういう法律なんですね。で、『自分たちは、その法律でいう放射線管理区域の基準より、ずっと高いところで毎日農業しているのに、なぜその法律で守られないんですか?同じような年2回の健康診断とか、そういう対策を取ってもらえませんか?』っていう、要望をされました。はい(←ケン)
その時の国の回答、凄かったですね。びっくりしましたよ!(←ケン怒・2016年9月11日2枚目の画像提示)『その法律は、事業者から労働者を守るための法律ですので、農家の方々は自営業ですから、自営業であれば、自己責任です。』って言われるんですよね![会場どよめき・失笑『え~!』『え~!』]ね!(←ケン怒)びっくりしましたよね!ねぇ!どういうこと!って思いましたよ(←ケン怒)『自営業の方にはその法律は当てはまりませんし、自営業の方には放射線管理区域という概念もあてはまりません。』って言い切られるんですよ。ね~…(←ケン)ねー。[会場・低く『へ~…』『ふーん…』]
で、農家の方々が、あの『俺たち望んで汚染地域で農業してるんじゃない!』ってすごい声を荒げられたんですけど、はい(←ケン)まぁその法律は関係ないと言われてしまって、で、その農民連の方々は、自分たちの畑や果樹園や田んぼの土を測定して、それで、え-それを提出し続けて、その電離放射線障害防止規則の放射線管理区域の基準よりずっと高いところで今でも毎日農業をやっているんです、土ぼこりが舞うところで働いてるんです、だから対策とってくださいという要望を今も続けていらっしゃいます。はい(←ケン)で-、あの-、これ割と私たちずっと取材行ってて、時々提出されているデータも頂くんですけど、そうです(←ケン・県北定例土壌検査結果2016年度図表提示)
これ、2017年の交渉に提出した16年のデータです。福島市伊達市伊達郡福島県の北部の方なんですけど、セシウム134と137を合わして、放射線管理区域の基準というのは一平米当たり4万ベクレル、4万ベクレル以上なんですね。セシウムを合算して、一平米当たり17万6,300とか、高いところでは70万6,900とか、一平米当たり4万をはるかに超えたところで、うん(←ケン)自分たちは今も農業をしています、と[会場・低く『ふーん…』]提出していました。事故直後じゃなく、[会場・低く『2016年…』]2016年のデータです。そうですよね!(←ケン)2017年の交渉です。で、この時の測定では162か所中、161か所が、放射線管理区域の基準を超えていて、今からでも遅くないので、農家の被ばく対策をとってください、とおっしゃってました。で、あの-、こんな割と汚染が高いところで作る農作物は大丈夫なのか、と、思われる方もおられると思うんですけど-、あの福島農家の方々は、本当にカリウムを撒いたり、うんうん(←ケン)あと色々な対策をして、農作物にセシウムが移らないように、すごく工夫して農業されてるんですね。因みにカリウム以外では、活性炭という、活性炭がねすごく吸うんですよね。匂い、セシウムを(←ケン)匂いを取るだけあって、やっぱ色んなもの吸う。色んなもの吸着するんですね-!(←ケン)あっちも、汚染水処理装置でも活性炭がいい仕事してるんですけどね。はい(←ケン)
で-、活性炭を撒いたり、ゼロライトという[会場・低く『うーん…』]、あの-同じような、え-多孔質の粘土みたいなものを撒いて、土の中のセシウムが、あの-吸着させたり、色々な対策をされて、農作物に移らないように工夫して農業されてるんです。だからこそ、土にセシウムが残り続けてるんですね。[会場・低く『うーん…』]で-、それで今からでも遅くないので、農家の被ばく対策考えてくださいとずっとおっしゃっていて、はい(←ケン)で、今後、原発事故の後、何年も経つうちに、避難、避難区域がいっぱいありますけど、そこの避難解除が進めば、避難解除の地域に戻って、また一番被ばくするのは自分たちと同じ農家でしょうから、避難解除が進む前に農家の被ばく対策をきちんと作ってください、と、そう要望されてました。避難解除になってもまだ汚染されてるって事ですもんね?(←ケン)そうそうそうそう。やっぱりね(←ケン)そうそうそうそう。うんうん(←ケン)はい、で-、その-、なので、はい(←ケン)それを聴いていたので、2017年4月にいくつかの地域で避難解除があったんですけど、そこで避難解除の前に(ケン・「農作業における放射線対策と健康講座」会場看板の画像提示)そこの地域に戻って農業される人たち向けに説明会があったので、それも取材しました。はい!(←ケン)
2016年11月福島県川俣町であった、【農作業における放射線対策と健康講座】これね、あの-、このタイプのね、ね!凄いタイトルですよコレ(←ケン)あの-説明会、取材するたびに思うんですけど、ねぇ!(←ケン)“農作業における”“放射線対策”っていう言葉の並びがね、うん(←ケン)[会場ざわめき]これ、放射線対策を、必要な農作業はしなくていいんじゃないか!と、[会場笑い]本当に思うんですよね。したらダメですよね(←ケン)そもそも!みたいに思うんですよ。はい(←ケン)[会場・低い笑い]
で-、あの-、行ってくださいどんどん。はい(←ケン)はい。で-あの-(ケン・講座資料「放射線と健康」提示)川俣町取材したときに(ケン・講座が行われている会場の画像提示)たくさん人がいるように見えるんですけど、ほぼ役場の動員の方々でね、うん(←ケン)ホントに地元の方々は6人でした。はい(←ケン)で、最後この説明会が終わった時に、質疑応答の時間があって、え-、あ次行ってください。(ケン・別角度からの写真提示)地元の人たちがどういう質問をして、国側がどう答えるのか、というのを知りたかったんです。
一番初めの質問は、『自宅や農地は除染されて、え-汚染が、あの-少なくなって、空間線量が下がっています。』と、『でも、自宅から農地に毎日通う道のりが、山の中の道とか、林の脇道が、まだ除染されていないところが多いので、そこがまだまだ放射性物質が残っていて高線量なので、』はい(←ケン)『そこを通る時に被爆してしまいます。』と、『そのような、まだ除染されていない高線量の道は、あとどれくらい残っていると、国や福島県は把握してるんですか?』と、そういう質問でした。なるほど(←ケン)で、そういう質問だったんですけど、うんうん(←ケン)答えられた方はJAEA福島の方で、『確かにまだ除染が済んでない道は、高線量の道は、まだ多数残っています。』と、『でも、そのような道を通るときは、できるだけ早く駆け抜けてください。』[会場・爆笑→ざわめき・どよめき続く]わはは(←ケン)ホントに、びっくりしてっ!ね!(←ケン)ちょっと、え!今なんて言った?!ぐらいの。そう!マコちゃん、ペン落としてましたからね!(←ケン)そう、聞き間違いかな?と思ったんですけど、より丁寧におっしゃっていて、『自宅や農地は長時間滞在する場所ですが、道は滞在せず、ただ通過するだけの場所ですので、』うん(←ケン)『高線量が予想される道を通るときは、できるだけ息を止めて、』[会場・小さく悲鳴『何?!』]『小走りで駆け抜けるなどの対策を取れば、追加被ばくを下げることができます。』っていう回答だったんです。[会場・小さく『へぇえ~…』『うーーん…』]びっくりしましたよね。びっくりです(←ケン)
『そんなこと聞いてない!ふざけんな!』っておっしゃったんですけど、時間が無いので、はい次の質問となり、(ケン・さらに別角度からの写真提示)次の質問、この白髪の方だったんですけど、え-『自分は家庭菜園程度だけど避難解除にて戻ったら、また始めたい。』と、(ケン・同写真引き延ばして提示)『でも土の中にまだセシウムが入っているので、土埃が舞い上がってそれを吸い込むと、内部被曝をしてしまいます。』と、うん(←ケン)『そのような土の中のセシウムによる危険性は、どれくらいあるんですか?』と、うん(←ケン)そう質問されました。はい(←ケン)そうすると、手ぇ挙げている放射線医学研究所の、放医研の方が答えられたんですけど、『確かに、土の中にまだセシウムが入っているので、土埃が舞い上がってそれを吸い込めば、セシウムも吸い込み、吸い込むことになります。』と、『でも、そのような場合は、出来るだけ早く鼻をかんでください。』[会場・どよめきから笑い]同じことをね!(←ケン)『急いで鼻をかんで、うがいをすれば、大部分外へでますので、微量のセシウムが残っていたとしても、微量であれば問題ありません。』と。で-あの-、最終的にね、はい(←ケン)この説明会は、『放射性物質は無くなりません。』、と。『皆さんは、セシウムと共存する生活ということを踏まえて、工夫しながら暮らしていってください。』で終わりました。はい(←ケン)[会場・笑い、低く『ふーん…』笑い]
ほんとにそんな説明会あったの!?って思われると思うんすよ!ちょっとびっくりしちゃい…(←ケン)取材してたのおしどりだけだったよね!そうですよね(←ケン)で、ここで配ってるチラシが、え-、チラシ行ってください。チラシ行かな。(←ケン)うん。はい!(←ケン・チラシ画像提示)
これ、【帰還し営農を再開される、農家のみなさまへ】、福島県が作っているチラシです。外側は土の中の放射性物質の動きと、上っ側はなんか半減期の話があって、内側には(ケン・チラシ内面画像提示)放射性物質の測定器の話があって、ここの右側【農作業で気をつけること~追加被ばくを小さくするには~】とういのが、説明会のメインだったんですね。うん(←ケン)ちょっと大きくしてもらえますか?ありがとう。“追加被ばくを小さくする工夫”、“農作業を行う時は、なるべく長袖、長ズボン、マスクをしましょう。” “土ぼこりの中にはセシウムも入っているので飲食や喫煙を避けましょう。” “農機具に付いた土や泥を現場で落とせばセシウムを室内に持ち込まない対策になります。” “手足や顔についた土やホコリを流し落とすことで、よく洗いうがいをすることで…”多分ここにね“鼻かむことで”が入るんですよね。[会場笑い→ざわめき]なるほど(←ケン)セシウムを落とすことができます。” “セシウムは洗濯することで泥汚れと一緒に落とせます。” ということで、あの-…、こっちの追加被ばくを個人の工夫で下げるというのが、説明会の、メインでした。はい(←ケン)それを繰り返し繰り返し説明会でおっしゃってましたね。そうでしたね。(←ケン)はい。
で-、この説明会に出席した6人の地元の方に、私全員にホントはインタビューとりたくて、『どうですか、避難解除になって農業再開されますか?』『今日の説明会どうでしたか?』って伺いたかったんですけど、うん(←ケン)ほとんどの方が、もう途中で怒ってね、椅子、バーーンッ!ってやって、ドア、バーーンッ!ってやって怒って帰られて。[会場・低い笑い]そりゃ怒りますよ!(←ケン)そりゃ怒りますよ。うん(←ケン)で、でもみんな帰っちゃう、終わるまでに帰っちゃう、って急いで走ってってね、はい(←ケン)ひとりの人に『どうです?避難解除で農業再開されますか?』って聞いたら、うん(←ケン)おひとりの方は振り向きざま『むちゃくちゃ。』[会場笑い・ざわめき・『うんうん』]っていって帰られました。で。もうひと方は止まって、あの-、丁寧にお話をしてくださったんですけど、色々聴いたあとにね、はい(←ケン)『あなたね』って、『私たちは汚染が無くなるから避難解除になるんじゃなくって、息を止めろとか、鼻をかめと言われて戻されるんですよ。』と、『あなただったらどうしますか?避難解除で農業再開しますか?』って、逆に私に質問されて、静かに怒って帰られましたね。はい(←ケン)
で私、その-、このね!説明会、取材してたの私たちだけでしたけど、そうでした(←ケン)同じような説明会が後5か所、合計6か所であったんですね。で、こういう説明会があって避難解除になってるってことが、うん(←ケン)もっとテレビや新聞で出てくれば、社会に共有されれば、原発事故の後、こういう一面もあるんだってことが、うん(←ケン)あの、よくわかって、どうすべきか、どう考えるべきかっていうのが、もっとわかりやすくなると思うんです!ホントですよね(←ケン)ホントに。その情報もやっぱり共有したいですよね(←ケン)そう!この事実がね!情報がなかなか出てこない!出てこない(←ケン)ホントに思ってます。はい(←ケン)

農家の被ばくはどこが対策を?農作物だけ大丈夫ならいいの?(約13分)

で、これ2017年の避難解除の時の話ですけど、今年2019年でも、あの-福島の農家の方々が同じような闘いをずっと続けてらして、はい(←ケン)今年の農民連の交渉、4月26日、2019年の4月26日だったんですけど、はい(←ケン)今年も同じような、交渉がずーっと続いてました。そうでした(←ケン)
で-、その今農民連の方々は自分たちの被ばくを、あの調査してくれ、対策とってくれ、ということの中に、うん(←ケン)だからそのさっきね、お示ししましたけど、自分たち農民連の方々が自分たちの土地を測って、『視てください!放射線管理区域の基準より高いでしょう?』って出しても、うん(←ケン)国側は、それは公的な測定じゃない、ということで、動いてくれないんですよね。[会場ささめき]そうそう、国は国で測ってますから(←ケン)そう!だから農家の方々は『じゃあ一か所でいいから測ってみてください!』っていう交渉を続けていて、はい(←ケン)で、国側の言い分として、あの-『空間線量で視ているので問題ありません。』と。[会場どよめき『え~…』]空間線量(←ケン)で、空間線量も、地上80mの航空モニタリングで、[会場・笑い]飛行機で(←ケン)それで、あの色々高いとこ低いところ視ていて、まあまずまず問題ないということにしています、と。毎年ね、農家の方々、『俺たち、トンビじゃねーんだ!』っておっしゃってね[会場どよめき・爆笑]ね!(←ケン)『地上80mじゃなくて、地べた測ってくれ!』っていう話をしていて、どれだけ上から目線か(←ケン)そうそうそうホントですよ、ね(←ケン)地上80mの目線ですよ!はい(←ケン)で-その空間線量じゃなくって、しかも、それも、あの-、『土の中にどれくらいセシウムがあるのかベクレルで測ってくれ、それも1kg中何ベクレルか、ではなく、1平米当たり何ベクレルか、きちっと測ってくれ』ちょっとポンチ絵出してもらえます?はい(←ケン・農家が鍬を持つ後ろ姿の2つのイラスト、右は1196.3Bq/1kgで立方体に立ってる、左は176300bq/m2で平面に立っている。上部に空間線量0.21μSv/hの文字。)という、要望をされています。なんでかっていうと、その1kg中何ベクレルかという測定ではなく、うん(←ケン)1平米あたり何ベクレルかというのが、表面汚染濃度と言いまして、これが労働安全の観点からの測定なんですね。人に対する(←ケン)人に対する、え-、安全面での、はい(←ケン)え-、それこそ電離放射線障害防止規則で、放射線管理区域を、あの考慮する際の測定だからです。なるほど(←ケン)表層にどれぐらい汚染があるのかを1平米当たりの何ベクレルかを測ってくれ、という要望を、はい(←ケン)一か所でいいから測ってくれ、という要望をされてます。はい(←ケン)[会場ささめき]
で、今年の、今年事故から8年経って、先々月も同じような交渉が続いているということを、ちょっとみなさん、観ていただきたいので、動画を、動画に-、はい(←ケン)あの-、ちょっと文字を(←ケン)文字を付けて、はい(←ケン)きたんで、ちょっと、ちょっとだけご覧ください。はい、はい、行きまーす(←ケン・画面で無音声動画再生する。)あ!ちょっと待ってくださいね!すみません、すみません。(←ケン)音出すの忘れてたの?音出すの忘れてました、はい、失礼しました。はい、もう一回行きます。(←ケン・画面で動画再生する。)はい!

農民連:…この能天気さに呆れる。お空から測ってます、推計値。なんで地べた測んないのよ(女性:そうだ)今みたいに樹園地、全然違うの。上から測って推計値でしょ?未だに。なんで一筆ごと測んないのよ-。土壌って全部ね-、放射性物質って、きれいに近辺、降られないの。色々ホットスポットとかいっぱい出て来てんの。それが我々農家にとっては嫌なのよ。安全だとか、その辺が、その辺に一帯がこのぐらいで安全です、みたいな。でも違うんだよ、一筆一筆ごと。そうしないと、本当にね我々、我々が要求したような、健康とか。これね、実際に“直ちに影響がありません”の部類だから。何が心配かって次の世代のことが心配だから言ってるわけよ、これ。安心して自分の子や孫に農地を譲っていいかどうかっていうこともね、あるわけよ。そのくらいこの土が汚染されてるから、空間線量じゃないのよ!(男性:そうなんだよ)ベクレルで測ってくれよ!(男性:そう)それもあれだよ、キログラムなんてね、10センチも中掘ってほれ出たってんじゃないよ、表層だよ?表層にどれだけ放射性物質があるかって事を、なんで測らないのよ!

(ケン・一次停止し、画面暗転)これでこの後、国側が回答するところを観ていただくんですけど-、その、聞き取って観ていただきたいのは-、測定は食の安全安心と、安定供給の観点からの測定で、労働安全とか、健康への影響という、観点からの測定じゃないという意味のことを言いきってしまうので、[会場・失笑]農家の方々がね、『じゃあ!俺たち農民はどうなってもいいのか!』と、声を荒げる場面があります。[会場スタッフがマコちゃんへ給水]あ、有難うございます。
で-、そして、その-、動画の最後の方に、6分後くらいにね、はい(←ケン)その-、自分たちは、あの-、息を止めろとか、マスクをしろと言われて農業を続けてるんですよ、と、飲食禁止って言われてるんですよ、放射線管理区域で働いてるんですよ、と。さっきの川俣町の説明会で、あの-言われたようなことも、避難区域の方々じゃなくて、2011年から農業されてる方々ですけど、同じようなことを、別の説明会、別のプリントで、言われていて、そして、それを知ってくださいっていうこともおっしゃってるので、それも是非ご覧ください。はい、行きます。(←ケン・画面で動画再生する。)


政府側:手前どもの、あの-測定調査につきましては、当然あの樹園地も対象となっているところでございまして、えーその、え-、一応のあの空間線量率につきましても、あの-別途、その航空線量率を、あのそのまま活用しているわけではなくて、実測しております。

農民連:どこで?

政府側:えっと、まあの避難地点までは…

農民連:あれキロベクレルでしょ?

政府側:あ-はい、まあおっしゃるとおりですし、あの…

農民連:表層を測ってよ、表層を。

政府側:え-、我々の、え-目的としましては、繰り返しになりますけども、あの食の安全安心であるとか、食の安定供給ってことを目的として

農民連:自分身体はどうすんだよ!食い物のためにやるっていう研究だけなんだよ、あんた達の考え方は!俺の身体はどうなってんだよ!風が吹くんだよ!ホコリが舞うんだよ、吸うんだよ、目に入んだよ!いいのかそれは!それは俺は関係ないの?食い物に移さなければO.K.なのあんた達は。(男性:農民はどうなってもいいのか!)

政府側:そういうつもりは一切ありませんが…

農民連:だから測れっつってんの!(←別の男性)
農民連:(女性)あの-、その関連した話なんだけど、みんなはあの-、放射能降った、現状にどういう影響があるかっていうのは見てないでしょう?農家の人は見てるの。降った時にね、びっくりするような、あの-現象が起きたんだよ!草がね、びっくりするような、あの作ったような、緑っていう黒々とした、それもすごい大きくなって、そういう状態を見てるから農家の人は恐いって言ってんの。それが影響ないわけないんだよね、人間の身体にも。まあ私は歳とってっから、老い先短いからどうなってもっていう考えの人もあっかもしんねっけど。これから子どもと孫、ひ孫っていくんだから。(男性:そうだ!)それを測って欲しいって言ってるの。(男性:計ってよ)だから、それを見てる私たちは恐いの!あなた達は見てないからわからないの!(女性:他人事なんだよ)目に見えたんだよ!(女性:見たよね)

農民連:(男性)今の話の流れ、聞いてわかるよね?除染で土を被せたい。それ贅沢。なんで?守りたいから、でしょ?これ一緒の話なんだって!だから測んなくちゃならないの!で、なんでそれを、国がやらないのかわかんない!なんで?なんでやりたくないの?一か所でいいつってんの!とりあえずやってつってんの!(男性:あんた達測ろうよ!農協でも測ったって言ったじゃないっすか!)(女性:空から測るより、かかんねぇよ、金)[動画現場・笑い][会場:笑い]いいっすよ、だから!一か所だけ、約束してよ!(女性:ほんとだほんとだ)毎年言ってんだよ?いや、俺らは全部測れっていう要求だ、でも最初の一歩として、一か所測るべさ。いやいや、検討して持ち帰ってよ、いいっすか?持ち帰ってよ!

政府側:やあの、繰り返しの、あの-回答になって申し訳ございませんけれども、あの毎年あの樹園地では実測しておりますし、空間線量も実測しております。で、で、

農民連:表面が?

政府側:で、で、目的がまさに違い、というところがありまして、で、健康影響であるとか、まぁあの労働安全という観点で、あのマップを作る、あの、とするということにつきましては、我々としましても、その必要性という部分については、(位置づけの…しゃべり続けるが被せて)

農民連:ないの?
農民連:じゃあ働いてる人、どうでもいいんだ、さっき回答で言ってたように。

政府側:そういうつもりはないんですけれども、

農民連:いや、そういうつもりで言ってるよ!(女性:そうだ、最低だ)(女性:そう聞こえるよー)そう聞こえるって![現場騒然](男性:それはどこでやんの?それはどこのこと?…続けて話すが被せで)や、いんだ!もう働いてる人達は!もういいよね?もうないの?いいのね?もうどうなってもいいのね!?はい、終わりました![現場騒然]いいすか?

政府側:あの-、今作物の話と、農家の方への健康みたいな話と、事務局が分かれているのでちょっとこちらの方からもお答えさせて頂くんですけども、あの、今、お話させて頂いているのが、福島市とか、伊達市桑折、国見、といった、あのそういった、市町村として、いわゆる汚染状況重点調査区域の部分になってますね。そういったところに関しては、先ほど、あの環境省さんからもお話あったように、年間1mSv、それから1時間当たり0.23μSv、そういった数値を基準にして、そのエリアが設定されます。で、ですので、農地の除染なんかもその中でやっていただいて、そういった空間線量の下がった中でですね、あの-、作業いただければ、基本的には健康なんじゃないか、健康というか、そのきちんと安全に農作業いただけるんじゃないか、そういうエリアの認識のもとでですね、あの、そういう健康面での、一筆あん(?)の調査というのはなかなか難しいのではないかということをあの申し上げており(ます。…に被せて)

農民連:(女性)ふざけんな!農民の命なんだと思ってんだよ!(男性:そうだ!)命の糧作りながら自分の命減らすのか?酷いこと言わないで!(男性)あの-、私がさっき言った蒔き灰の灰あるでしょ?さっき、12,000ベクレルあるんですよ、ね?で、空間線量で0.02なんです。目の前にある、その(失笑)、その灰は12,000ベクレルですよ?1mぐらいしか離れてませんよ?空間線量では0.02なんだから。うん…ただ、その実態はそこにどれくらいの汚染のされた土壌があるかと、空間線量とそんなに近い場合だと、このくらいの量だと、把握できないから、低いよ絶対、うん。そういう知見なんか持ってないでしょ?それだけでも12,000ベクレルが飛ぶんだよ、土だと。これ俺、吸うよ?そして県やなんかでさ説明して聞くとね「マスクをしてください」でしょ?あと、「汚れた服はきれいに洗いましょう」(男性:あと、「危険な所には近づかないでください」[現場・笑い][会場・笑い]あと、「鼻に入ったら帰ったら、あの、きちんと鼻をかみましょう」だからね。こんなもんなんだから!

農民連:(女性)「現地では飲食しないで下さい」[現場疲れた感じの笑い][会場:笑い](男性:そう言われてんだよ、や、ホントに!ほんとにいわれてるんだよそういうふうに。)(男性:放射能管理区域だよな)(男性:そう!だからそういう、そういう事になっているわけですよ!それで、それでなんかさ、守られていないよね、農民ね、我々(女性)それと-、あの-…


はい(←ケン・動画を止める)ちょと長くなるので、このあたりで切りますけど-、これが、先々月の、え-2019年4月での、[会場『うーん…』]農民連の方々の交渉です。私これが、この、これ東京の交渉なんでね、そうです(←ケン)ここにテレビ局が取材に来ていて、うん(←ケン)それが地上波で流れれば、原発事故の後、こういう一面もあるんだと、うん(←ケン)農家の人たちが、あの「一か所でいいから土を測ってください!」という話に対して、はい(←ケン)あの-、言われていることは、うん(←ケン)「マスクしてください」とか、「自分たちで気を付けて下さい」「鼻をかんでください」あの「汚れたら服は洗ってください」「飲食は、でもしないでください」というようなことというのは、本当に酷いよねぇ、ねぇ!酷いですよ!(←ケン)で-、こういう交渉が毎年東京であって、で「取材しに来て下さい」って、農民連の方々、プレスリリースも出されているんですけどうん(←ケン)ここの農民連の交渉も取材してるのね、はい(←ケン)私たちおしどりと、あと宮城県に本社がある河北新報の人たちが時々来て、そうやね(←ケン)あと赤旗新聞の時も、方々も時々いらっしゃいます。来られてますよ、はい(←ケン)で-、東京にあるテレビ局の方々が、あの-この交渉はあまり取材されないというのは、とても悔しいことですし、これも社会で共有すべき情報の一つだと、本当に思います。ね、やっぱ取材に来てもらわないと情報が(←ケン)はい、出てこない(←ケン)出てこない!出てこない!本当に。情報も作られない(←ケン)はい、だから私も実際自分で取材をするまで、農家の方々が、あの、「土埃り吸い込んだらどう、どうするんですか?」と、「土の中に放射線管理区域より高いセシウムがまだ入ってるんですけど」ということに関して、「自分たちで気を付けて下さい」ということが繰り返し繰り返し説明されたりっていうのを、うん(←ケン)自分たちの取材するまで気づかなかったから-、そうやね(←ケン)あの、すごいアホだったな!申し訳なかったな!詳しいな!と思います。知らなかったじゃすまされないですよ。(←ケン)はい、で、その-、農民連の方とか農家の方々に話を聴くとね、うん(←ケン)その、原発事故のあと、汚染を気にする人は、農作物にどれくらいセシウムが入っているのかというのを気にする人が多いけど、うん(←ケン)でも、働いている農家がどれくらい被ばくするのかというのは、誰が気にしてくれて、どこが調査をして、どこが対策をとってくれるんだろうか、っていうことを、はい(←ケン)伺うと-、なんか、「誰も考えてくれない、それが悔しいし寂しい。」っていうのを聴いた時に本当申し訳なかったですね。ほんまやね-(←ケン)

ドイツの高校生に心配される日本の政府寄り過ぎるマスコミ(約15分)

でも、あの-、で、え-少し、三週間前かね?ふんふん(←ケン)あのインターネットのニュースで、少し出てたんですけど、ほう(←ケン)え長野の、小さいミニコミ誌の「たぁくらたぁ」(※1)の方々の出してください。あはいはいはい、オッケオッケ(←ケン・画面にPPTデータ、数枚を提示)(※1:関連記事・参照URL:OurPlanetTV
あの-、色々情報開示請求をして4万枚、色々情報が出てきた中に、あの、とても驚いたものがあったんですけど、はい(←ケン)その長野の編、え-ミニコミ誌の方が、情報開示請求したものというは、原発事故のあと、電通に、どれくらい、え-予算が降りていたのかという情報開示請求をしたんですね。うんうん(←ケン)で、そうすると、様々なデータが出てきて、いろんなものがあったんですけど、こういうものがとても多くてすごくびっくりしたんです。
「安全・安心メディア発信研究会」え-、これは電通の方が、福島県と福島のメディアに対して、どういうメディアの発信をしたら、え-、いいかというその勉強会なんですけど、その復興のために、インターネットで、え-ネガティブコメントというのを減らして、ポジティブコメントを増やすような、ニュース発信をすべきだ、という話で、で-そのネガティブコメントというのはもうはっきり定義してあってね、はい(←ケン)原発事故の、不安をあの発信するのはネガティブコメントで、で-、原発事故のあと、福島県の方で、集団訴訟の支援をしている福島県在住の人に対しても、うん(←ケン)ネガティブコメントだというふうに、もう定義付けられていて、で-そのメディアの発信方法としては、そういう原発事故の不安を言う、ものがそのノイズだと、で-ノイズを減らすということが復興のためにつながるのでそういうメディアの、え-発信のしかたを、というのが、この勉強会の資料としてあがってました。はい(←ケン)で-その-、まあ、この勉強会だけでなく、同じようなかたち、どういう勉強会どういう、え-ものに、電通の予算が使われていたか、何をしていたか、という情報開示請求のデータだったんですけど、その-、これを見た時にね、うん(←ケン)「あ!そうか!」って、その-農民連の方々が、「なんで俺たちは取材されないんだろう」ということをずっとおっしゃってたんですけど、うんうんうん(←ケン)もうそのメディアの方々からは、ネガティブコメント、ノイズというような形で見られていたのかなっていうのを、この情報開示請求の情報を知って思いましたよね。ほんとですよね(←ケン)はいはい。
で-、その-、いろいろ物事を考える時に、本当に情報が私たちのところにない!っていうのは、すごく、議論する時も自分で考える時も、あの-、何も出来ないということで、ふん(←ケン)で、情報が実際こうよくニュースが、え-、情報が、社会に出てこないだけじゃなくて、はい(←ケン)原発事故のあと、めっちゃ感じるんですけど、その-、まいろいろ、今、年金の問題でも、森友・加計学園でもね、ふん(←ケン)情報改ざんとか、黒塗りとか、隠蔽とか、いろいろ問題ありますけど、原発事故のあと、一番感じるのは【調べない】っていう情報隠蔽もあるんだ!ということなんですね。一か所でいいから測ってくれ!っていうのを、測らないっていう情報隠蔽もあると、ふんふん(←ケン)あの-、調べるべきだったのに、はい(←ケン)調べてたらいろいろなことが解るのに、わかっていて測らなかった、調べなかったというのを、原発事故のあと、取材してて感じますね。ほんとですよね(←ケン)本当にね。
なんか僕でもそれ今ね聴いてね(←ケン)ほう、記者会見とかでも感じることありますよ(←ケン)うんうんうん、マコちゃんが大事なね(←ケン)はい、ごめん、質問して、回答でてるときに(←ケン)、はあ、記者さんが席に立ってしまうとか(←ケン)あまあね-、それもやっぱりね(←ケン)それはあんまりちょっと関係ないんだけどね。あそう(←ケン)[会場・笑い]まあいい、まあいいけど-、そのケンちゃんのガッツを受け取ったから、有難う。[会場・笑い]しゃべりたーい!っていう思いを、受け取りました、有難う。[会場・笑い]まあ後で家でゆっくり話しを聴きましょう。[会場・笑い]すみません(←ケン)[会場・笑い]

で-、ホントに-、あの-、ね、まあなんか全然違う話をしてビックリしましたけど、あと3分くらいやからね(←ケン)そうなの!だから違う話を早くしたかったのに、ケンちゃんが急になんかブッ込んできたなと思ってね!もう次の話行こうとしてたのにね!まあいいや、まあまあいいでしょう。はい、へっへ(←ケン)
で-、でも取材するだけじゃ足りないな、情報があって、考えることができて、議論が出来て、そして必要な選択肢は何かっていうのを、繰り返し繰り返し、あの-、全員でやっていくことが社会をつくるということだと思ったんですけど、なかなか情報出てこない!と、出てこない(←ケン)取材をして、ちょっと感じてました。はい(←ケン)で、少し話は変わるんですけど、ええええ(←ケン)ちょっとだけ5分だけ、はい(←ケン)あの-2014年からね、うんうん(←ケン)私たち急にドイツの国際会議呼ばれまして、はい(←ケン)まぁあの-、IPPNWとかね、核戦争防止国際医師会議とか、うん(←ケン)いろいろ、宗教者会議とか、原子力に関する裁判会議とか色々呼ばれてるんですけど、はい(←ケン・2014/3/6 核戦争防止国際医師会議IPPNW@フランクフルトの写真提示)初めて会議呼ばれた時ね、(ケン・2014/2/27 同会議@ミンスクの写真数枚提示)え-、招待状に、インビテーションに「Dr.Mako Oshidori」って書いてあったのでので、[会場・どよめき笑い「へ~!」]、ドクターじゃないし、ひと間違いだなぁと思って、あの「芸人ですよ」って返事を書いたんですよね、うんうん(←ケン)「アイ アム ア コメディアン。」って返事書いたんですけど、[会場・笑い]ま、“知ってます。”って返事来まして、で、国際会議も毎年興味深いんですけど-、その前後に、その地元の教会の方々が、あの地元でやってる平和教育にも力を貸してくれということで、はい(←ケン)毎年ドイツで、ま今はフランスとかスイスにも、あちこち行ってるんですけど、ふん(←ケン)あの-、中学/高校/大学/職場訓練校、あちこちの学校で原発事故の取材報告をしてください、と言われて、毎年回ってます。はい(←ケン・学校訪問の写真数枚提示)で、その-、初めて行った時は、そんな急に遠くの国の、遠くの原発事故、何年も前の話を、2時間、聞いてくださいって言っても、学生の方々は、あ教会が無理矢理突っ込んできたプログラムだーって言って、まぁあまり興味ないて寝てる人多いんじゃないかな?と思ったんですけど、うん!(←ケン・様々な学校訪問写真を連続して提示)もう毎年どこの学校に行っても興味津々で、私たちが話してる間中ずーっと「そのことに関して質問があります」とかいっていっぱい手が挙がるんですよね。そう!(←ケン・同写真連続提示)で-、あまりにも質問攻めで、で-、びっくりしたんですけど、初めて行った時、2014年に行った時びっくりした質問がね、一番マニアックな質問が、はい(←ケン)高校二年の男の子なんですけど、「原発事故に詳しい日本人が来たら一度聴いてみたいと思っていました。」と。「あなたは、福島第一原発の非常用電源装置は、本当に津波で流れたと思っていますか?」って聴かれて[会場どよめき笑い]なあんでそんなマニアックなこと聴くの?!って思ってね!で、聴いたら、インターネットに出ている【国会事故調査報告書/政府事故調査報告書(※2)】の英語版をすべて読んだ!って言うんですって!すごいよ!(←ケン)[会場どよめき](※2:関連参照URL:東京大学情報基盤センター内「福島第一原子力発電所事故報告書まとめ」左リンクに国会事故調/政府事故調アーカイブ有)「すべてを読んだ上で、僕は地震原発事故が起こったと読み取れるのに、無理やり津波のせいにしているような気がする」と、「日本は地震が多い国だから地震原発事故が起こったとなると、ほかの原発を再稼働をしにくいから、無理やり津波のせいにしたんじゃないですか?僕は、そう読み取れました。あなたはどう考えてますか?」って質問だったんです!うん!(←ケン)[会場・低く『ふ~ん…』]びっくりしたよね!ね!(←ケン)で、聴いてみたらドイツの学生さんで、インターネットに出ている日本の事故調査報告書、日本の、え-政府のホームページにある英語版を勝手に読んでる人達が、すっごい多いんです!びっくりしましたよね?はい(←ケン)で-、その-、それでマニアックな質問がいっぱい来て、で-、あの-どこの学校でもね、いろんな質問、ま初歩的な質問からマニアックな質問から、来るんですけど、あまりにも質問攻めで、もう一時間とか質問の時間とっても終わらないので、うん(←ケン・とある学校でのマコちゃんの話聴講風景を提示)でも、次の学校にすぐ行かないといけないのでね、1日に2時間×3校とか回ってましたからね![会場・笑い]もう吉本でもそんなスケジュール組みませんよ!ハードで。[会場・笑い]で-、ここの職業訓練校でしたかね、「あの-、すみません、もう40分質問受付けましたけど、もう次の学校行かないといけないので、最後!もう時間がないので、どーしても質問したい最後の一人、ラストワンだけ手を挙げてください」っていうと、(ケン・先ほどの学校でのマコちゃんの話聴講風景で、ほぼ全員挙手の写真提示)ほぼ全員手が挙がる。[会場・爆笑・拍手]すごーい、みんな手え挙げるんだぁ~と思って、で、誰当てていいかわかんないから、困りました、というと、校長先生がすくっと立って、“彼”とかいうのかなあ~と思ったら、(ケン・校長先生の写真提示)「私は校長なので、優先して校長から質問させてください。」[会場・爆笑]みんな質問したがるんだよね、びっくりしました。で-その-、そうゆう質問したがりなんですけど、「でもやっぱり時間がないからごめんなさい!次の学校行かないといけない!」って、走ろうとすると、うん(←ケン)教室出ようとするとね、はい(←ケン)あの写真、バリケードのヤツ行ってください。はい(←ケン・学生に囲まれるマコちゃんの写真提示)もうこのあの、ここの外に出たい!ってするんですけど、こうバリケード張られて、「1人1分1問でいいから答えてください。」[会場・爆笑]って出してくれないんですよね。「なーんでこんなに原発事故のことを興味あんの?」と、聴くと、腕組みしてる彼が教えてくれたんですけど、「僕が今学校で勉強している目的は、大人になったときに第三次世界大戦を、どうやったら起こさずに済むか、ということを根底に、外国語とが歴史とか、すべての科目を学んでいます。」と、「なので、原発事故のことは他の国のことでも、エネルギー政策とか、え-核兵器のこととかで戦争につながり易いような気がして、僕はとても興味があるんです。」と言われて、「うわぁ凄いね!みんなおんなじ感じなの?」って聞いたら、「いや私は将来医者になりたいので、被ばくに興味があります。」と、「僕は環境の研究をしたいので、土壌汚染とか水質汚染に興味があります。」と、みんなそれぞれ別の観点から勝手に原発事故のことを調べてるだけだったんです。すごい(←ケン)わ、すごいねー!と思って、「じゃあ、え-、質問、あのできるだけ受け付けたいんで、なんですか?」と聴くと、意外と原発事故の質問じゃなくてね、ねえ(←ケン)「え-、ナチスのように憲法を変えるといったタロウ・アソウはなぜまだ現役なんですか?」[会場どよめき笑い]「ドイツだとありえないんですけど。」って聴かれてねね!(←ケン)で、もうその-質問、結構政治家の発言のことに関しての質問が多かったんですけど、すごく詳しんですよね、詳しい詳しい(←ケン)で、日本の政治だけじゃなくって、あのフランスとかイギリスとかアメリカとか、他国の政治とか、政治家の発言にも詳しいので、すごいねー!!と思って、うん(←ケン)15歳・16歳の学年だったんですけど、そう(←ケン)でもう「15歳16歳で、こんなに政治に詳しいんだったら、もうみんな支持政党、持ってるんじゃないの?」って聴いてみたら、なんか普通に「あ僕、あの社民党支持してます。」「僕、緑の党に考え方が近いです。」「私は政党・左、THE、あの-THE LEFT っていう左翼の党が好きです。」とか、みんなそれぞれ支持政党があったんですよね!はい(←ケン)で、「えらいね~!私、15歳・16歳の時、支持政党なんか考えたことなかったし、今の日本の15・16で支持政党ある人、ほとんどいないと思うよ、えらいねぇ~」って言ったら、ね(←ケン)あのこの背の高い彼がね、うん(←ケン)「それでは日本は選挙権を持ってから支持政党を考えるんですか?それじゃあ遅くないですか?」って言われて[会場・笑い]「おっしゃるとおり。大人が恥ずかしいことを…。」ってなりましたよね。ほんとにねー!(←ケン)で、学校行ってる時が、みなさんと質問受け付けたりしてる時が、一番勉強になりましたよね。はい(←ケン)で、「原発事故以外でも質問していいですか?」って言うと、あの聴かれて、うん(←ケン)「答えられることだったら…」っていうといろんな質問出てね、そう(←ケン)2014年/15年/16年、毎ッ年あちこちの学校で聴かれたことが「NHKの会長はアレで大丈夫ですか?」[会場・騒然・笑い]って言われましたね!ね!(←ケン)毎年ドイツの高校生が「ミスター籾井は」って聞いてくるっていうのは衝撃でしたね。衝撃(←ケン)でまあ、ミスター籾井、居なくなってからは質問出ないだろうって思ってたんですけど、2017年/18年聞かれたことが、はい(←ケン)「なんで日本の報道は、あんなに政府寄りなんですか?」って聞かれるんですよね。うんうん(←ケン[会場・低く『フーン…』]で、あ-これなんて答えようかな、難しいな-と思って、苦肉の策で、「そうですね、日本のテレビや新聞のトップの人たちは時々総理大臣と一緒にご飯を食べるんです!」って言ってみたんですよね。うっふっふ(←ケン)そしたらね、高校生が机が叩いて「ッウソでしょ!!ギャーーーッ!!」って興奮するから、「なんでご飯食べるって言ったらそんな興奮してんの?」って聞いてみると、後ろ向いてる彼が教えてくれたんですけど、そう(←ケン)「報道というのは、プレスというのは、政治家の記者会見で出されたコーヒーにも、手を付けてはいけないくらいに独立していないといけないんじゃないですか?それなのに日本の報道のトップの人たちが、総理大臣と一緒に時々ご飯を食べるなんて、それはもう日本の報道は報道じゃなくって、政府の広報になってるっていうことを、僕たちは一瞬でよくわかったんです!」って言われて、ね(←ケン)[会場・ささめき、低く『フゥ~ン』]わ!そういう考え方なんだ!あのなんかすいません…こっち恥ずかしかったですけどもね。恥ずかしい事多いよね!(←ケン)そう、うんうん(←ケン)だから本当にあの学生の方々の質問を聴いて、答えたりして話してる時が一番勉強になりました。はい(←ケン)
、そのどこ行っても本当にいろいろな質問が出て、うん(←ケン)で、それもね、あの-ものすごい専門的なことから、色んなことだったので学校のあちこちの先生に、聞いてみたんですよね?はい!(←ケン)「なんでドイツの学校はこんなに質問が出るんですか?」って聞いてみると、うん(←ケン)もうあの、あ違う!一番初めに「原発事故の授業、なんかやってるんですか?」って聴いたら特にやってなくてね、はい(←ケン)その-、「ごめんなさい、あの-、特にやってないんだけど。」という話だったんですけど、でもみんな詳しいんですよ。そうそう(←ケン)で、「なんで詳しいんですか?」って、あちこちの学校の先生に聴くと、聴いてみた!(←ケン)どの先生も同じようなことを言われたんですね。で-、と、いうのは、「ドイツの戦後の教育は第二次世界大戦をとても踏まえている」と、ナチスヒトラーは、民主主義の選挙で選ばれたので、で-、愚かな市民であれば、愚かな代表を選んでしまう。」と、「なので、誰か偉い人、賢い人、権力者、政治家、え-研究者、力を持った人の意見を鵜呑みにするのではなく、市民それぞれが自分で調べて考えて、議論したり、動いたりすること。それが重要だ、と、ドイツの戦後の教育は踏まえているので、学生は、授業でやらなかったとしても、勝手に勉強して、調べて、たくさん質問して、発言するんですよ。」ってことを言われたんですよね。はい(←ケン)で-、他の学校では、ふん(←ケン)「なんであのこんな質問多いんですか?」って聴くと、うん(←ケン)まあ同じようにね、まあ戦後の教育を、え-戦後は、え-第二次世界大戦のことをとても踏まえていると、ナチスヒトラーが出てきた時は、ドイツの国民の大部分の人が、遠巻きに見ていて、まさかナチスが主流になるわけないだろう!と、自分に関係ない、と、見ているうちに、あれよあれよという間に主流になっていったので、ドイツの戦後の教育は、最後の一人になっても、自分に関係なくても、きちんと自分の頭で考えて、意見を発言する。それを根底に置いているので、ドイツの学校あちこちみんな勝手に発言するんですよ。」と、ふーん(←ケン)そう言われました。そうかーー!私、戦後、そのね、ドイツと日本一緒に戦争に負けた、と思ったけど、その教育が違ってたのか!って、思ったんですけど、思いましたね(←ケン)去年またドイツに行ったときに、教育だけじゃなかった!ってことが解ったんですね!そうそうそう(←ケン)で、去年行ったとき、やっぱりまた原発事故のことにすごく詳しい人たちがいて、そうこれ高校です(←ケン・新しい学校での訪問写真提示)高校生なんですよ。で-、あの-、2011年、当時ずーっと情報を見ていないと、今から調べても分からないようなことを詳しい人たちが何人も居たので、「なんで?」って聞いてみたんですね。で、そうすると、え-、一人の高校生教えてくれて、「あなた達、小学生だったでしょ?」って聴いてみたんですよ。はい(←ケン)そしたら「確かに僕、2011年は9歳でした。」と、「でも僕のお母さんがドイツのテレビの、え-原発事故のニュースを見ていて、その時僕に一緒に見なさいと横に座らせました。」と、「でも、津波の映像とか、爆発の映像が怖いので、泣いて観たくないと暴れたんですけど、そうすると、僕のお母さんが、後ろから羽交い絞めにして、[会場・笑い]逃げないようにして、耳元でこう言いました。」と、「あなたね」って、「これは地球上で起こった事実なのだから、目を逸らしていてはダメ。あなたが大人になった時、物事を考えるときの判断材料とするために、怖くてもちゃんと視なさい。」と、「そう言って、原発事故のニュース解説をしてくれながら一緒にみました。そんな感じで僕は2011年、ドイツのテレビで流れた原発事故のニュースは、お母さんと一緒にほとんど視たと思います。だから僕は2011年、9歳でしたけど、原発事故のことに、とても詳しいんです。」と教えてくれたんですね。そう!(←ケン)「みんなそうなの?」って聴いたら、「私はお父さんがやってくれた。」とか「うちは家族全員で原発事故のニュースを見ていた。」とか、口々に教えてくれて、学校が、日本とドイツは違うんだなと思ったんですけど、教育が違うのかな?って思ってたんですけど、うん(←ケン)教育だけじゃなくて、学校に来る前のお家も、ものすごく違うんだ!ってことが、わかりましたね(←ケン)ホントにわかりましたよね!ね!(←ケン)ホントにね!
で-、あの、時々私たち、本の学校の、はい(←ケン)え-先生にも、原発事故の取材報告してくれ、そしてドイツの話をしてくれって呼ばれるんですけど、あの-、そうするとね、うんうん(←ケン)え-時々感想文が来て、面白いんですけど。去年、千葉の高校の人たちからもらった感想が面白かったね。はいはい(←ケン)ドイツの学校の話ししてくれって言われたんで、すると、うん(←ケン)え-『自分はドイツの高校生に負けてると思った。』とか『支持政党とか、考えたこともなかった。』とかね、はい(←ケン)『わからないことがあれば自分で調べればいいということがわかった。』って書いてあって、[会場ささめき]ふっふっふ(←ケン)それ別に初めからわかってても良くない?と思ったんですけどね。[会場・笑い]まあね、ま調べたらいいんですけどね(←ケン)そう、で、一ッ番面白かった感想が、『今日僕は、家に帰ってお母さんに質問してみました。』と、うん(←ケン)『“お母さんの支持政党はどこ?”』[会場・ざわめき『おー!』]『そうするとお母さんは“そんなことを口に出して聴くもんじゃない”』と、[会場・笑い]わお!(←ケン)で、『“あなたは外に出て、他の大人の人に、支持している政党はどこ?とか聞くもんじゃないのよ”と、[会場・『へぇ~…』]“政治の話は明るいところで、大きな声でするもんじゃない”と、そう怒られました。』と。[会場・ささめき『へぇ~…』]うん(←ケン)『でも僕はドイツの高校生に負けたくないので、選挙権を持つ前に支持政党をどこにするか、考えたいと思います。』って書いてたんですけど、なるほど(←ケン)その感想文を読んだときにね、うん(←ケン)9歳の男の子に、怖いって泣いても原発事故のニュース視なさいって、[会場・低く『うーん』]みせるお家と、はい(←ケン)高校生の息子さんに政治とかはもう口にしちゃだめなんだよー、ははは(←ケン)っていうお家と、本当に学校だけじゃなくて、社会を作っていくお家の考え方として、ものすごく大きく違うなと、違うな(←ケン)思いました。ホントにね。ホントやね(←ケン)で、いろんろお伝えしたいことあるんですけど、ええええ(←ケン)一旦ここで皆さんと、お茶を飲みながら、いろいろ話し合っていくスタイルに切り替えましょうか!そうですね!(←ケン)

 

 

 

※作業後記:太字などは作業者の編集によるものだから、この太字化作業が入った段階で一次情報ではなくなるんだなぁと、改めてしみじみと自覚しました。情報は誰かの「意思」がすぐに入ってしまう。自覚しながらも、ここは個人Blogということでご容赦いただき、閲覧いただいた方への伝言とさせていただきます。

※また、この日の主催団体プラムフィールドHPに、このお茶会の趣旨と、報告&感想が載っているので、そちらもご覧ください。→